
CASE STUDIES
導入事例
株式会社大木組様 導入事例
変化の速い時代だからこそ「社会人としてのベース」を築き、環境変化に対応できる強い組織をつくる。

左から:代表取締役社長 大木 様、取締役工事管理部長 瀬戸 様
◆まず、貴社の社員教育への取り組み方針と、当時抱えられていた課題感についてお聞かせください。
(大木社長)
日本の会社は従来「会社が社員を教育するものだ」という文化が当たり前だったと思います。これは会社が社員の面倒を見るという意味もあったのでしょうが、終身雇用という文化がなくなりつつある現代では、「会社ではなく個人で学び、自己研鑽を重ねてスキルアップする」という方も増えてきました。
そういった時代の流れがあるものの、弊社はスタッフに「この仕事を通じて何か学びを得て、人としても成長していく」環境を提供し続けたいと考えています。トラブルが起きた際に当事者の契約を切って終わりにするのではなく、上長が一緒に謝りに行き、「しっかり教育します」と向き合う、そのような「人を育てる姿勢」はいつまでも大切にしたいと思っています。
弊社は建設業ですから、技術面に評価基準の重きを置いています。後輩指導については、現場の先輩がついて、目の前の専門的仕事を“狭く・深く”指導するスタンスで進めてきました。しかし、変化の速い時代においては、その対応では追いつかないことも増えてきたのです。さらに、異動するたびに先輩の考え方が違って混乱するといったデメリットも目立つようになり、実務の前に「社会人としての基盤」をしっかり構築する必要があると感じ始めたのが、改めて社員教育へ注力することになったきっかけです。共通のスキルやノウハウのベースとなる強固な土台を社内に築くことで、芯のブレない組織づくりを行いたいと考えています。
(瀬戸様)
専門工事会社は特定の分野を深掘りするのは得意ですが、どうしても視野が狭くなりがちです。私自身、過去に他業種の人や同年代の人たちと交流する外部研修を経験した際に、他者との考え方の違いを知り、幅広い意見を知る大切さを、身をもって実感していました。
また、日々の現場仕事が忙しい中で、研修の日は会社や現場からの電話に出ないようにして100%集中する、そういった「オンとオフの切り替えの機会」を会社として与えることも非常に重要だと考えています。
◆ 今回、新入社員の入職時研修をビズアップ総研に依頼された経緯と、カリキュラムの内容について教えてください。
(瀬戸様)
依頼のタイミングとしては、4月1日付で、たまたま4人同時に中途採用の入社が決まった時ですね。このときの新入社員は、高校卒業後にアルバイトから入社した2名、別会社で建築の積算をやっていた男性1名、CADオペレーターの経験がある女性1名と、年齢も社会人経験やバックグラウンドも全くバラバラだったのです。
そこで、「年齢や経験は違っても、同期入社としての仲間意識を持ってほしい」「大木組や建設業で働くプロとしての意識付けをしてほしい」と考え、4人まとめて効果的な教育ができないかと模索していた時に、ちょうどビズアップ総研さんの営業の方からご連絡をいただき、相談したのがスタートでした。
(大木社長)
研修では、名刺交換やメールの返信方法、挨拶、上座・下座といった一般的なビジネスマナーなどの実務的な内容はもちろん、仕事に取り組む姿勢やマインドといった精神面まで、非常にクオリティ高くご教示いただきました。
私はちょうど就職氷河期(2000年社会人)に社会に出た世代です。あの時代に正規雇用として職に就けず、派遣や契約社員として目の前の仕事をこなすことだけを求められ、会社としてのベース教育を受けられないまま、40代・50代になって大変な思いをしている方々を多く見てきました。弊社にどんなバックグラウンドを持つ中途社員が来ても、「今更聞けない基本の部分」をしっかりカバーしてあげられるような、講師派遣による手厚い研修プログラムをビズアップ総研さんにご提示いただけたのは本当に助かりました。外部研修の価値は、1回2時間の講義で人間をガラッと変えることではなく、「その後、自分が良くなる方向に変わるチャンスや気づきを得られるか」にあると私は考えていますから、今回の研修が、まさに良いきっかけになってくれると期待しています。

◆ 研修当日、講師の雰囲気づくりや受講者の反応はいかがでしたでしょうか。
(瀬戸様)
ビズアップ総研さんの講師の方は、単に壇上から授業を行うのではなく、受講者との距離がとにかく近いのが印象的でした。今回の新入社員研修では、お昼ご飯を同じ会議室で一緒に食べてくださるなど、自ら心を開いて話しやすい雰囲気を積極的に作ってくれました。
研修後に提出された受講者のレポートを見ると、「大木組で早く役に立てるようになりたい」という前向きな言葉が並んでおり、バラバラだった4人がしっかりと「同じ方向」を向けたなと確信しました。また、研修テキストを配属先の上司にも共有し、「研修でこういうことを学んだから、現場でも試してみてほしい」と連動させています。
(大木社長)
研修授業そのものだけでなく、オフの時の会話や態度を見ていると、講師の先生方が「どういう根拠があって、こういうものの見方をしているのか」が伝わってきて、我々にとっても非常に参考になりました。
もちろん、研修は受けて終わりではありません。学んだことをしっかり定着させるためには、報告書を書かせてインプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。また、上司が直接言うと指示や命令のようになり、どうしてもきつくなりがちですが、外部のプロから「こういうケースではこういう目配り・気配りが必要」と教わることで、本人が自発的に気づき、日常の仕事やお客様への対応に活かせるようになる。これこそが、外部研修の意義だと感じています。
◆ 先行して実施されていた「管理職研修」の導入経緯や、その後の変化についても教えてください。
(大木社長)
企業をピラミッド型の組織階層で見たとき、役職や年次が上の人たちが変わっていかない、受け入れる体制が無いと、若い人が素晴らしい研修を受けて良い気づきを得ても、上司に「そんなこと言ってないで早くやれ」と潰されてしまいます。若い社員の成長を阻害しないためには、仕事が惰性でできてしまうキャリアのある人こそ、今の環境で立ち止まらないよう刺激を与える必要がありました。
日本のビジネスパーソンは自分で学ぶ時間が少ないと言われますが、外部研修を通じて「気づきを得る」ことが体で分かれば、プライベートの時間においても、日常的に新しい刺激や気づきを拾えるようになります。そうした全社的なマインド変革の第一歩として、グループ長や管理職向けの研修を依頼しました。
(瀬戸様)
前回の研修では、工事・事務・安全など各部門のグループ長を対象に、部下との関係性の構築やメンタルヘルス、そして「傾聴」をはじめとした話の聞き方を扱っていただきました。
それまでは忙しさのあまり、部下に話しかけられても手を動かしながら聞いてしまうことが多かったのですが、研修で「一旦手を止めて、体を部下の方向に向ける」といった具体的なアプローチ方法を教わりました。受講したグループ長たちが現場で意図的に実践したところ、「部下からこんなことまで相談されるようになった」「以前より圧倒的に話してもらえるようになった」という嬉しい実感を得たと聞いています。
(大木社長)
特に建設業界において、会社が昔から課題にしていたのが「上司と部下の物理的な距離感」と「空気感」でした。若い人がある現場に一人でいて、上司は別の事務所にいる、という環境ではOJTが機能しにくい。だからこそ、お互いに報告連絡がしやすい空気感や関係性を意図的に作ることが、チームビルディングにおいて最重要になります。社会人のトラブルで最も多い、「それは聞いていない」という感情的なすれ違いをなくすためにも、管理職が研修で学んだ部下への接し方を自然にできるようになることは、組織を強くするために非常に大きな意味を持つと感じています。

◆ 最後に、ビズアップ総研に対する全体的な印象や、今後の期待についてお聞かせください。
(瀬戸様)
講師派遣では、研修の最終日には「先生と一緒に食事に行こう!」と社員たちから声が上がるほど、何でも言いやすいアットホームな雰囲気を作ってくださいました。
また、営業担当の方には、本当に親身になって真っ直ぐに向き合っていただきました。頻繁に「何かお手伝いできることはありませんか」と連絡をいただき、こちら側の「今こういうことで悩んでいて…」という手探り状態の声に対して、スピード感のある的確なご提案をいただきました。ビズアップ総研さんは、ベンダーという枠を超えて、こちらの悩みに寄り添い、共に歩んでくれる信頼できるパートナーだと感じています。
(大木社長)
我々の教育への取り組みは、階層別にしても新入社員にしても、正直なところ「何が正解か」を模索している段階です。ただ、考えているだけで何もしないよりは、「まずやってみてから考えよう」というスタンスで進めています。
ビズアップ総研さんには、今後も豊富なメニューや知見を活かして、他社の成功事例だけでなく「失敗事例」も含めて共有していただきながら、我々のこれからの社員教育において、一緒に考えていただける伴走者であってほしいと期待しています。

ーーー 株式会社大木組 大木社長、瀬戸様、取材にご協力くださいまして、誠に有難うございました。
