CASE STUDIES
導入事例
埼玉東部消防組合消防局様 導入事例
(左から)総務課職員担当 赤荻絢也 様・総務課職員担当 筑井駿 様
◆今回の研修でビズアップ総研を選んでいただいた理由をお聞かせください。
(筑井様)
実は、当初は同業他社で実施するための準備をしていたところ、御社の営業担当の方から「比較・提案をさせていただきたい」との連絡をいただきました。その際に研修内容、予算など総合的に判断し、また、当組合の悩みや消防ならではの課題についても丁寧に聴取・検討し、改善点についても積極的に取り組んでいく姿勢を拝見しまして、最終的にビズアップ総研さんで研修をお願いすることになりました。
◆お問合せから開催まで、その後の対応はいかがでしたか?
(筑井様)
実施までにZoomで数回打ち合わせを行い、その中で営業担当の方や講師の方の、当組合をどう変えていきたいかという熱意を強く感じ、研修内容も参加者が理解しやすいように具体例を交え、消防職員ならではの話題も取り入れてくださったので、非常にわかりやすい内容でした。
研修後も講師の方と打ち合わせを行い、来年度の研修についても提案していただくなど、組織としての成長を見据えた対応をしていただきました。
◆研修内容やクオリティはいかがでしたか?
(筑井様)
事前に綿密な打ち合わせを行ったおかげで、講義は非常にわかりやすかったです。
講義とグループワークのバランスも良く、とても助かりました。
また、ビジネス用語等を丁寧にかみ砕いて説明していただいたので、受講者にとっても非常に理解しやすい内容だったと思います。研修受講者に聞いた感想では「非常に良かった」という意見が多くありました。
◆研修により消防組合内でどのような効果が期待できますか?
(赤荻様)
今回は管理職を主とした研修でしたが、当日災害出動などで急遽参加が出来なくなった職員や、研修テーマに興味を持っている管理職以外の職員にも学びの機会を提供するため研修を動画撮影して展開でき、その結果相互で怒りに対してのコントロールの仕方、付き合い方を学べたことは通常業務においても非常に役立つと思っております。
◆管理職向けのアンガーマネジメントを選ばれた理由についてお伺いできますか。
(赤荻様)
毎年研修を行っていますが、管理職以上と一般職員で内容を分けて展開しています。管理職向けの研修については、日々担当者とどのようなテーマが適切か話し合って決めています。昨年と一昨年はマネジメント研修の基礎と応用を2年間にわたって実施しましたが、その中で「アンガーマネジメントも必要だね」という意見が出てきました。それを踏まえ、今回アンガーマネジメントを取り入れました。
さらに、次はどのような研修が必要かという課題もあり、今回の研修後に講師の方から直接ご提案をいただけたのは参考になりました。来年度はアンコンシャスバイアスについての研修を検討していますが、急に大きなステップを踏むのは難しいので、段階的にレベルアップを図っていこうと考えています。前回・前々回の研修で積み上げてきたものの延長線上で、今回はアンガーマネジメントを良いタイミングで実施できました。予算や時期、内容がうまく合致し、無事に実施できたことはありがたいです。
◆消防ならではの課題というものはありますか?
(筑井様)
いわゆる”現場”といった危険な場面に直面すると、どうしても声を荒げてしまうケースが出てきます。消防職員であっても、それをパワハラと捉えられないように、職員相手の「怒り」では無いのですが、緊急時では(カッとなる)感情のコントロールが難しいところがあるので、そういったところも踏まえてこの研修が良いんじゃないかというので、選ばせていただきました。
(赤荻様)
指導とパワハラの境目は、特に緊急性の高い状況では非常に曖昧になることがあります。緊急時に先輩から強い言葉を受けたり、場合によっては突き飛ばされたりすることもありますが、それは暴力ではなく、命を守るための行動です。例えば、爆発の危険があった場面で、回避のために突き飛ばしたとしても、事故がなかった場合「パワハラだ」と言われることがあります。しかし、もし事故が発生していたら、公務災害にあたる可能性が高く、その行為がむしろ命を救う行動だったと理解されるわけです。こうした細かい事象を掘り下げると、現場では多くのことがあるのです。
今回の研修で、”怒りを抑える6秒間”の大切さが心に響いた部分が大きいと感じます。怒りという感情自体は決して悪いものではなく、むしろ次のステップへ進むために必要なものだと。何事にも怒らず、すべてを受け入れるだけでは成長がないので、それはそれで困る部分もありますが、その感情をどうコントロールするかが重要です。特に現場で働く職種にとっては、こうした怒りの感情と冷静さのバランスを保つことが求められます。消防という特殊な環境においても、今回のアンガーマネジメント研修は非常に効果的だったのではないかと感じました。
◆参加された皆様からの感想や評判をお聞かせください。
(赤荻様)
今回の研修は非番の日を利用して管理職向けに行っており、以前は夜勤明けで疲れている職員も多く、うとうとしてしまうことがありましたが、今回はそういった問題がなかった点がまず良かったところです。また、今回は女性講師による研修ということで、これまで男性中心の職場で女性講師が少なかった中、物腰の柔らかさや話し方などが集中力を維持する要因となり、全体的に高い評価を得ています。
アンガーマネジメントの研修内容についても、職員のニーズと提供内容がうまく一致しており、これまであまり知られていなかった部分に対する興味が高まりました。職場での怒りのコントロールが重要だと感じていた矢先に、この研修がぴったりだったという声が多く、研修後のフィードバックでも「良かった」という感想が多く聞かれました。
さらに、ビデオ撮影をして全職員に共有できたことで、参加できなかった職員や後から見直したい職員にも学びの機会が提供され、非常に費用対効果が高かったと感じています。現在アンケートを集計中ですが、内容に対する満足度が高く、担当者としても今回の研修が理想的な形で実施できたと感じています。
◆最後に今回の研修でお気づきの点や要望などあればお聞かせください。
(赤荻様)
他社さんと比べるのもなんですが、今回打ち合わせの機会が何度もあったことで、自分たちが気づかなかった点にも気づけたのは大きかったです。研修の内容を詰める中で、「あ、そういうこともあるのですね」と言われて、こちらも新たな視点を得られたりしました。それが研修に限らず、職員担当としての気づきにも繋がり、打ち合わせの大切さを改めて感じました。例えば、消防職員向けの例を取り上げていただきながら、職員が理解しやすいように研修の内容を調整してもらいました。結果として、それが職員にも直結する内容となり、非常に役立ちました。
実際のところ、外部の研修は消防職員に特化したものではなく、一般的な公務員向けの内容が多いのです。自治体向けの研修センターでも、研修の呼び名が役所用だったりして、階級制のある消防職員にとってはわかりづらいこともあります。その点、今回の研修では消防士や消防副士長といった階級で説明していただいたので、理解がスムーズでした。また、ビジネス用語なども乱用されがちですが、それを職員がわかりやすく理解できるように言い換えてくれたり、意味を説明してもらえたことで、さらに身に付いたようです。
少し話が逸れますが、消防の仕事に直接関係ないと思われる研修も3年前から始めています。例えば、世界経済に関する研修です。消防とは無関係のように思えますが、車両の発注等で「商品が納品されません」といった状況が、実は世界情勢の影響だということを知ることは重要だと考えています。こうした知識を持つことで、広い視野を持てるようになります。消防職員に特化した研修も大切ですが、今の時代、広く浅い知識も必要だと思います。それが離職率の低下にも繋がると考えているのです。
ーーー 埼玉東部消防組合消防局 赤荻様、筑井様、取材にご協力くださいまして、誠に有難うございました。